もうひとつ、フルートとハープの調べをあなたに

        72話:モーツアルト◇フルートとハープのための協奏曲

ヴォルフガング・アマデウスモーツァルトWolfgang Amadeus Mozart,1756−1791)オーストリアの作曲家、演奏家古典派音楽の代表であり、ハイドン、べートーヴェンと並んでウィーン古典派三大巨匠の一人、という事は周知の事ですね。

これも有名なお話ですが、幼少の頃から熱心な父親に同行しヨーロッパを演奏旅行の旅をしました。今で言う「営業」でしょうか(笑)

      
マリア・テレジアの前で父と挨拶をする小さなモーツアルト
  
    
       マリア・テレジアの前で姉と一緒に連弾するモーツアルト
このフルートとハープのための協奏曲ハ長調Kv.299は、モーツアルトが1778年22歳の4月から5月までパリに滞在中に作曲されました。モーツアルトは、ギーヌ公アドリアン=ルイ・ド・ボニエール(Adrien-Louis de Bonnières)の娘の家庭教師を務めており、アマチュアのフルート奏者であったギーヌ公がハープを嗜む娘と共演できるように、そして恐らくその娘が結婚する際に依頼された、といわれています。またモーツアルトにとっては最もフランス風の作品とも言われています。しかしこれには裏話があり、初めは3人で盛り上がり曲作りを進めていきますが、段々とギーヌ公が支払いを渋るようになったようで、期待した収入を得られなかった、と父への手紙に書いてあったそうです。

ところでフルートとハープという、音色のかけ離れた楽器の組み合わせは当時前例がなく、ハープ協奏曲の名作が数少ないこともあり、今日でもしばしばハープ奏者の力量を証明するために演奏されることが多いようです。モーツアルトクラリネット5重奏の時もそうでしたが、収入のためとは言え、いつも新しい事に好奇心を傾け常に「現代音楽」を提示していたのですね。

また「長調」の曲が多いという点は当時作曲を依頼する人々が多くそれを好んだから、受けが良いと支払いも良いから、という事が大きいようです。

だからこそ私自身はモーツアルトの「短調」の曲を大いに今後は勉強していきたいです

Metropolitan Chamber Players

Frieda Chan, Solo Flute Maura Valentie, Solo Harp
http://www.youtube.com/watch?v=BmBa58ksIs4&feature=related
        

                  くみこpiano・ youtube チャンネル 
             自分自身の演奏ですが聴いて下さったら嬉しいです

          メンデルスゾーン◇無言歌 Cello&Pianoとアレンジ(本間くみ子) 他
            http://www.youtube.com/user/kumikopiano?feature=mhw5
         

                ◇70話までのエッセイはこちらをご覧下さい◇
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