2012-01-01から1年間の記事一覧

114話:流麗な後期ロマンチィズム

リヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(Richard Georg Strauss, 1864- 1949)はドイツの後期ロマン派を代表する作曲家です。交響詩とオペラの作曲で知られ、また、指揮者としても活躍しました。私のシュトラウスの印象は裕福な家庭に生まれ、素晴らしい教育を…

113話:サルスエラ

只今来月に控えた演奏会ピアノコンサート〜名曲の旅〜の準備をしております。そして丁度スペインの作曲家の作品も取り上げる予定なのでこちらにご紹介致します。 ファリャ◇スペイン舞曲より「はかなき人生」ファリャ(1876-1946)はスペイン作曲家です。フェリ…

112話:孤独な神童

今回もモーツアルトです。モーツアルトの子供時代は大半を演奏旅行に費やした事もありかなり普通の子供とは違った人間形成になったことでしょう。 同じ年頃の友達と外を駆けずり回って遊ぶ、という事が想像しかねる、のは私だけではないでしょう。父親レオポ…

111話:別名はドン・ジュアン

モーツアルト、ウィーン時代最後の作品からもう一つご紹介します。 歌劇「ドン・ジョバンニ」です。歌劇「フィガロの結婚」が1786年12月、プラハ(チェコ)で上演され大好評を博したことより 翌年1月8日から1ヶ月程モーツアルトは劇場関係者よりプラハに招…

110話:ウィーンでの素晴らしい創作意欲

先日、ピアノトリオの演奏会を来年させて頂くお話を頂きました。プログラムの最初は軽快なモーツアルトから、という事になり今日はその作品からのご紹介です。モーツアルトのピアノトリオは全6曲あり、どの曲も晩年数年間で作られています。ウィーン時代( …

109話:ブラームスと二人の女性

ブラームスと言えば・・・内向的で人見知りの強い人柄を連想します。そして新ドイツ派(ヴァーグナー、リストなど)への反抗精神を寄せた人、ロマン派の作曲家で最も変奏曲に関心を寄せた人、この上なくシューベルトの歌曲に魅了された人、バッハ、ベートー…

6月17日 演奏会のご案内です

チェロとピアノ デュオコンサートのお誘いリサイタルを終え、一日休養のあとはこちらの演奏会に向けて気持ちを新たに送っております。 ご予約、お問い合わせはメッセージにてどうぞ宜しくお願い致します。 コンサートネット情報こちらにも掲載しております h…

youtube;kumikopianon シューマン◇子供の情景

先日4月21日のリサイタルは終了致しました。 今回はネット検索で初めてお越し頂きた方も多く嬉しい驚きでした。 ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。私はシューマンのピアノ曲がとても好きです。 ピアノの年と呼ばれた頃の作品を中心にこれ…

108話:不滅の恋人に献呈したピアノ曲

ただ今第3回ピアノリサイタルに向けて日々準備をしております。 今回はロマン派への誘い最終章、ベートーベン後期ピアノソナタからのご紹介です。 クリムト◇ベートーベンフリーズより〜詩〜 ベートーベン◇ピアノソナタ第30番作品109 ベートーベン後期ソナ…

ピアノリサイタルのお知らせ

ベートーベン後期ソナタ30番は特に不滅の恋人(実際はその娘に)献呈され、思いの深い美しい楽曲です。 多くの方のご来場お待ちしています。 会場:ソフィアザールサロン全景はこちら http://www.sam.hi-ho.ne.jp/happyendoh/top.files/soph.files/seclet.ht…

106話 ロマン派への誘い〜ゲーテとの出会い

今日はメンデルスゾーンの作品からのご紹介です。 まずメンデルスゾーン自身の才能、偉業についてはこちら永遠の三重奏団のエッセイも重ねてご覧ください。メンデルスゾーン◇歌の翼にのせて1836年(27歳)に作られ、歌曲集「6つの歌」作品34の第2曲です…

105話:ロマン派への誘い その3

シューベルト=リスト(編曲)◇歌曲「白鳥の歌」〜セレナード「歌曲の王」として知られているシューベルトですが、この歌集「白鳥の歌」の意味を皆さんはご存知でしょうか。まず、シューベルト(1797-1828)が病床となった1828年11月12日に友人*ショ…