ピアノトリオコンサートのお知らせ

プログラムとして、掲載のトリオの他リヒャルト・シュトラウス:ロマンス ヴェニャフスキ:モスクワの思い出 お問い合わせ、ご予約はチラシ掲載(会場:ソフィアザールサロン)までどうぞ宜しくお願い致します。下記は最新動画です。グラナドス:詩的なワル…

 115話:シリーズ ドイツリートその1  

謹賀新年音楽エッセイを始めて2年を迎えました。お付き合い頂いている皆様本当にありがとうございます。これからの流れとしては、今まで通り演奏会のプログラム作品が中心になりますが、また今年はドイツリートを少しでも多くご紹介できたらと考えておりま…

114話:流麗な後期ロマンチィズム

リヒャルト・ゲオルク・シュトラウス(Richard Georg Strauss, 1864- 1949)はドイツの後期ロマン派を代表する作曲家です。交響詩とオペラの作曲で知られ、また、指揮者としても活躍しました。私のシュトラウスの印象は裕福な家庭に生まれ、素晴らしい教育を…

113話:サルスエラ

只今来月に控えた演奏会ピアノコンサート〜名曲の旅〜の準備をしております。そして丁度スペインの作曲家の作品も取り上げる予定なのでこちらにご紹介致します。 ファリャ◇スペイン舞曲より「はかなき人生」ファリャ(1876-1946)はスペイン作曲家です。フェリ…

112話:孤独な神童

今回もモーツアルトです。モーツアルトの子供時代は大半を演奏旅行に費やした事もありかなり普通の子供とは違った人間形成になったことでしょう。 同じ年頃の友達と外を駆けずり回って遊ぶ、という事が想像しかねる、のは私だけではないでしょう。父親レオポ…

111話:別名はドン・ジュアン

モーツアルト、ウィーン時代最後の作品からもう一つご紹介します。 歌劇「ドン・ジョバンニ」です。歌劇「フィガロの結婚」が1786年12月、プラハ(チェコ)で上演され大好評を博したことより 翌年1月8日から1ヶ月程モーツアルトは劇場関係者よりプラハに招…

110話:ウィーンでの素晴らしい創作意欲

先日、ピアノトリオの演奏会を来年させて頂くお話を頂きました。プログラムの最初は軽快なモーツアルトから、という事になり今日はその作品からのご紹介です。モーツアルトのピアノトリオは全6曲あり、どの曲も晩年数年間で作られています。ウィーン時代( …

109話:ブラームスと二人の女性

ブラームスと言えば・・・内向的で人見知りの強い人柄を連想します。そして新ドイツ派(ヴァーグナー、リストなど)への反抗精神を寄せた人、ロマン派の作曲家で最も変奏曲に関心を寄せた人、この上なくシューベルトの歌曲に魅了された人、バッハ、ベートー…

6月17日 演奏会のご案内です

チェロとピアノ デュオコンサートのお誘いリサイタルを終え、一日休養のあとはこちらの演奏会に向けて気持ちを新たに送っております。 ご予約、お問い合わせはメッセージにてどうぞ宜しくお願い致します。 コンサートネット情報こちらにも掲載しております h…

youtube;kumikopianon シューマン◇子供の情景

先日4月21日のリサイタルは終了致しました。 今回はネット検索で初めてお越し頂きた方も多く嬉しい驚きでした。 ご来場下さった皆様、本当にありがとうございました。私はシューマンのピアノ曲がとても好きです。 ピアノの年と呼ばれた頃の作品を中心にこれ…

108話:不滅の恋人に献呈したピアノ曲

ただ今第3回ピアノリサイタルに向けて日々準備をしております。 今回はロマン派への誘い最終章、ベートーベン後期ピアノソナタからのご紹介です。 クリムト◇ベートーベンフリーズより〜詩〜 ベートーベン◇ピアノソナタ第30番作品109 ベートーベン後期ソナ…

ピアノリサイタルのお知らせ

ベートーベン後期ソナタ30番は特に不滅の恋人(実際はその娘に)献呈され、思いの深い美しい楽曲です。 多くの方のご来場お待ちしています。 会場:ソフィアザールサロン全景はこちら http://www.sam.hi-ho.ne.jp/happyendoh/top.files/soph.files/seclet.ht…

106話 ロマン派への誘い〜ゲーテとの出会い

今日はメンデルスゾーンの作品からのご紹介です。 まずメンデルスゾーン自身の才能、偉業についてはこちら永遠の三重奏団のエッセイも重ねてご覧ください。メンデルスゾーン◇歌の翼にのせて1836年(27歳)に作られ、歌曲集「6つの歌」作品34の第2曲です…

105話:ロマン派への誘い その3

シューベルト=リスト(編曲)◇歌曲「白鳥の歌」〜セレナード「歌曲の王」として知られているシューベルトですが、この歌集「白鳥の歌」の意味を皆さんはご存知でしょうか。まず、シューベルト(1797-1828)が病床となった1828年11月12日に友人*ショ…

104話:ロマン派への誘い その2

<ピアノ> シューマン◇歌曲「ミルテの花」より〜献呈〜君に捧ぐもう一つのエッセイ「音楽と絵画の部屋」 シューマン:座右の銘こちらもご覧下さい シューマン(1810-1856)というと私は「文学と音楽の架け橋」というサブタイトルをつけたくなる作曲家です…

103話:ロマン派への誘い その1

皆様、お久しぶりです。 このところ演奏会と練習の日々で更新が中々できませんでした。 それにしても早いものですね。もう今年もまた1年を終えようとしています。 皆様はいかがお過ごしでいらっしゃいますか。ベートーベン◇ピアノソナタ第8番ハ短調「悲愴…

2つのコンサートとピアノソロアルバムのお知らせ

ニューイヤーコンサート ソフィアザールサロン(駒込)2012年1月21日(土)2時半開演 チェロ&ピアノ名曲コンサート カフェ「野の花」 4時開演お問い合わせ、お申し込みはこちら kumiko.piano.1215@docomo.ne.jp♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪3'dアルバム<マイ・…

102話:素晴らしきかなシューベルティアーデ

シューベルト(1797−1828)ドイツ生まれ、「歌曲の王」と呼ばれていることは有名ですね。外見的には身長は低く、どちらかというと肥満体で、ひどい近眼。金銭的にいつも貧しく、友人たちの家を転々とする生活を送り、そのせいかどうか、何日もお風呂…

カフェ・野の花 ピアノコンサート

秋のクラシックピアノコンサート〜世界の名曲、音楽の花束をあなたにどうぞお越し下さい宜しくお願い致します

101話:「ドイツ・リート誕生日」となった作品

98話、99話とベートーベンの作品が続きました。癇癪持ちと言われたベートーベン、交流のあった音楽家ハイドンとは喧嘩別れをしてしまったという話が残っていますが、弟子であったツェルニーをはじめ、シューベルトもほんの少しですがベートーベンとの関…

100話:難聴の苦悩、心の焦燥

Beethoven◇Thoughtful 「僕は何回となく創造主を呪った。考えてもみてくれ、僕の一番大切な部分である聴覚がだいぶ弱まっているのだ」ベートーベンが友人に宛てた手紙の一節です。「6年このかた不治の病に侵され、つまらぬ医師たちによりいっそう病を重くさ…

99話:タイトル「ほとんど協奏曲のように、相競って演奏されるヴァイオリン序奏つきのピアノソナタ」

随分と長いタイトルですね。これは最初、ベートーヴェン自身のつけたタイトルだったそうです。ベートーヴェン◇ヴァイオリンソナタ「クロイツェル」ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)1770−1827 ドイツの作曲家、そして古…

98話:手抜き、減給の名曲

クラシックファンになら大方予想のつく今日の作品ですね。先日、私はオーボエ奏者とちょうど本番にてこの曲で共演させて頂きました。やっぱり木管楽器から流れ出る暖かい響き、モーツアルトの「減り張り」と「ギャラント感」は私の心を瞬時に快活に、そして…

97話:モーツアルト晩年の最高傑作

前回のマタイ受難曲に関連したお話で、今日はモーツアルトの逸話を一つご紹介します。モーツアルトは(1756−1791)オーストリア、ザルツブルグ出身、大バッハの息子クリスチィアン・バッハに小さい頃出会ったエピソードもあるのですが、今日は別のお…

96話:奇跡的な復活上演

早いものでもう3月を迎えました。やがて春分の日も訪れます。この時期ヨーロッパではイースターというお祭りがあるのもご存知の事でしょう。十字架にかけられたキリストが亡くなり、3日目に復活したとされる最も重要、記念すべき日。春分の日の後、最初の満…

95話:蝋燭もなく月光のもとで

ヘンデルの作品に続き今日は同年に活躍したバッハの作品からのご紹介です。 バッハ◇カンタータ第196番「主は我らを心にとめたもう」ドイツの人たちの暮らしの中で秋になると近隣の大小の教会でバッハのカンタータの演奏が行われているそうです。どこの教会…

94話:式典音楽 その2

ヘンデル◇王宮の花火の音楽この曲は1748年に作曲されましたが、言うまでもない事ですが、もう一つの作品「水上の音楽」と並んで祝典音楽としてヘンデルの著名な管弦楽作品となっていますね。さて、ヘンデルはイギリスに帰化した直後1727年に正式に王…

92話:スケッチ「愛らしい小品」たち

前回に引き続き今回もシューマンの作品を取り上げてみたいと思います。私は歌曲と同じようにシューマンのピアノ曲も大変敬愛しています。特に好きな作品は「クライスレリアーナ」「幻想曲」そして今日ご紹介する「子供の情景」です。この3つの曲集はそれぞれ…

ハイネの格言、あなたは何を思う

新年お喜び申し上げます。今年も音楽エッセイ、どうぞ宜しくお願い致します。私からのお年始の一枚はこちら。 カウルバッハ◇少女とうさぎ Herman Kaulbach ヘルマン・カウルバッハ(1846−1909)は19世紀の後半に子供の生活をテーマにした油絵画家…

88話:メンコン

82話〜87話までのエッセイはこちらをご覧下さい。http://plaza.rakuten.co.jp/kumikopiano/diary/ メンデルスゾーン◇ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 今日は前回に引き続き、4大ヴァイオリン協奏曲のひとつをご紹介します。この曲は1844年に作…